▷Gallery 〜学者シリーズ〜

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デザインフェスタにて展示販売させて
頂いたポストカードシリーズ第2弾


【2017/学者における本能的方程式】
「 研究 × 狂気=本能 」

学者たちがその人生を賭して
成し遂げた偉業と功績
そこに存在するのは
探究心という無邪気さと
狂気にも似た恍惚と苦悩

それ即ち、我ら学者における
本能を解き明かす方程式







◣作品解説____________





【アイザック=ニュートンの万有引力】

這わせた舌に残るは重金属の味
言わずと知れた、重力の発見者。
幼少期は親の愛をあまり知らず、晩年は
重金属の味見に嵌り精神異常に陥ったとの噂。
そんな彼の理解者である蛇は舌の感度に優れるが、ニュートンは最早林檎の味すら解らないのだろう。




【ガリレオ=ガリレイの否定側立地動説】

閉ざされた眼で超える悠久の時
地動説を唱え、天文学の父と呼ばれる。
人間関係が不得手な彼は権力争いに巻き込まれ
消耗し失明に至るが、最期まで成果を
残し続けて静かに没した。
視力を失っても尚 悠然と生き続ける
深海魚こそ彼の化身。




【アルベルト=アインシュタインの素数理論】

その身に感ずる相対性、行き着く先は
20世紀最大の物理学者。
相対性理論を唱え、現代物理学の父と呼ばれる。
礼儀正しく恥ずかしがり屋な平和主義者、
そんな彼の至高の叡智と猿の如き茶目っ気の
相対性(ギャップ)に惹かれる者は後を絶たない。





【イワン=パブロフの条件反射】

この欲を満たせ、さあ早く早く早く
かの有名な反射実験の人。
ブザーを鳴らして餌を与えてブザーを鳴らして
餌を与えてまたブザーを…と、反射を
擦り込まれた犬が涎を垂らすと同時に自分の中で
抑えきれない衝動が首を擡げる。自ら嵌めた
口輪が示すは誰に対する警笛(ブザー)か。




【エルヴィン=シュレーディンガーの量子力学】

気儘に漂う意識は猫の如く
量子力学におけるパラドックス(矛盾点)を
導き出した人物。矛盾だらけの青酸ガスに塗れた
猫は果たして生きているのか死んでいるのか?
其れを言及し続ける己自身の欲こそがいつの間にか劇薬へと化しているなどとは露知らず。




【ヴィルヘルム=レントゲンによるX線透視】

透けて見えたのは肚の中
医療技術発展に貢献したX線の発見者。
同時に透けて見えたのは骨と臓器と他人の
肚(ハラ)の中。透き通るような涼しい顔で
本能のまま猟奇的に他者に齧り付くその様は
ヒトもクリオネもただ同じ野生に過ぎない。




【アルフレッド=ノーベルの起爆論】

平和を願った筈のそれは、何故
最大にして最強の爆薬・ダイナマイトの生みの親。
しかし手に入れた大いなる力は悲劇をも
生み出した。本懐とは異なった凄惨な現実を
目の当たりにした彼がとった行動は、
世界という名の己が大義を守るために
内なる獅子(ちから)を鏖(みなごろ)すことだった。




【Dr.ストループによるカラーマッチング理論】

暴かれ染められ嬲られる深層心理
同時発生した異刺激により情報が干渉し合うと
混乱が生じる。ではこの世界はどうだ。
混ざりきった思惑に混乱し疲弊した彼はまるで
病原菌を拒むかのようにマスクを装う。
孔雀のように魅せることも叶わず
ただ容易く全てに染まっていく己を
心から嫌悪するかの如く。


(※シリーズ購入コンプリート特典でした)